2009年2月24日火曜日

マイアミのアートフェア




随分前になりますが、12月初旬にArt Basel Miami Beachに行ってきました。「行ってきました」というのは、「参加してきました」という意味です。3ヶ月だけバイトしていたギャラリーでアシスタントとして出展の準備〜販売アシスト〜最後のパッキングまでを体験してきました。

泊まっていたホテルの前のストリートを中心に街全体が「アート一色」となり、ホテルの前後左右(ちなみに後ろはビーチでしたが、ビーチでも)連日連夜のお祭り騒ぎが繰り広げられ、夜な夜な道行く人は最高のドレスアップをした人で埋め尽くされ、なんというか、クレイジーな一週間でした。

Art Baselとは、1970年にスイスのバーゼルで始まった世界のトップアートフェアです。ギャラリーが一同に集結して、取り扱う作品を個別に展示販売するアートの見本市。そのアメリカ版がArt Basel Miami Beachです。メインのバーゼル以外でも、サテライトフェアといって、その期間中に同時期開催するフェアがいくつもありますが、私が参加したのはそのサテライトフェアの一つ、NADAでした。

アートフェアといったら、日本人だと東京の国際フォーラムで開催されているアートフェアをつい想像しがちですが、ああいう一つのコンベンションセンターで行われるものではなく、本当に街全体を巻き込んだカルチャーイベントと言える、そんな雰囲気です。日本だと、規模的には、東京近郊で行われる花火大会が隅田川をメインとして、その他の大会も一気に全部集結して1週間続く、とかいった印象。ある情報によると、プライベートジェットで駆けつけたビリオネラーは200機を超えたそう。アメリカのサブプライム問題に不安を抱きながら開催され、連日アートジャーナルが各ギャラリーに届けられ、市場をにらみつつ、夜のクレイジーなパーティーとはうらはらに皆じっくりと商談をまとめていた、というのが印象。

私も生まれて初めての体験だったので、最初の2日〜3日は色々なパーティーに参加したものの、最後の3日間はぐったりして、一人で白ワインのボトルを空け、連日同じトルコ料理やで一人で夕食を取るありさま。一人でゆっくりと誰にも邪魔されずにワインに酔いしれていると、そこはアメリカ。やはりアート関係で来ている一人夕飯している人が話しかけてきて、不景気の話を肴に少しだけ盛り上がったりはしました。

西洋では高額なアートを買う、ということは、シャネルやヴィトンを身にまとい、豪華クルーザーを所有し、高級リゾートに別荘を持つのと同じステータスの証となり、ライフスタイルの一部となっている、とは本やその他の情報等では読み聞きして知ってはいましたが、まさかこれほどまでのメジャーな一大イベントとして確立されている様をみると、日本は昔も今も極東の孤島なんだなという思いがこみ上げてきました。

メジャーを知り、マイナーを行く。

そんな言葉も浮かびあがってきました。

1 件のコメント:

ny75 さんのコメント...

テスト