2009年2月25日水曜日

台湾の展覧会

1月のことですが、台北市立美術館 Taipei Fine Art Museumで1月24日から3月29日まで開催している「Mind as Passion」展にセレクトされた映像作家、松本力さんの通訳兼アシストで台湾に行ってきました。

台北市立美術館 Taipei Fine Art Museumは、1992年から始まった2年一度開催される台北ビエンナーレの会場として有名ですが、Mind as Passionは、2008年9月13日から2009年1月4日まで開催され、大好評を得ていたビエンナーレ直後の展覧会の為、とても期待された展覧会であり、キュレーターを始めスタッフ一同そのプレッシャーをタイトなスケジュールで見事に乗り切っていました。

松本さんのインスタレーションが一番仕上がりが遅く、なんとレセプション当日の昼までかかって終わらせました。私は立場上、なんとか時間を引き延ばす交渉に交渉を重ね、キュレーターの方の愚痴やらお小言を聞き、足りない工具の調達、慣れない(ほとんど喋れない)中国語で大工さんと意思疎通を計り、アーティストの要望に答えながら、自分でできる部分は自分で作り(勢いあまって、私も作品制作の手伝いをしてしまいました)、非常にてんぱった状態をなんとか冷静にきりもりしました。台北どころか、台湾自体が初めてだった私ですが、初日から連日連夜美術館でインスタレーション作品の制作に携わり、おまけにデジカムを回してアーティストの同行を追ったりで、自分が一体台湾台北市のどこら辺にいるかも分からず、結局最後までわからなかった、という具合でした。

唯一台湾らしさに出会ったのは、夜中の1時過ぎまでやっている、台北名物の屋台「夜市」で毎晩夕飯を食べた事。台湾のレストランは早めに終わってしまうので、夜遅くにお腹がすいた人は台北市の何カ所かにあるこの夜市で夕食を済ますそうなんですが、私たちも早めに閉まってしまうレストランには当然一度も行けず、屋台通いの日々でした。私は内蔵系はレバーくらいしか食べられませんが、ホルモン系好きな人は好きなだけ、ありとあらゆる得体の知れないものを籠に入れ、スープで煮てもらってヌードルやワンタンと一緒に食べられるので、いいと思いますよ。

最終日前日にある事件が起こり、私とそのキュレーターは仕事以上に友情関係が芽生え、私がレセプションに参加できなかった事を心から残念に思ってくださり、私としては大変ありがたい思いでいっぱいになりました。その後、レセプションは大成功だったと、松本さんやキュレーターから聞きました。もう一度会期中に訪れて、客観的に自分の携わった作品を見てみたいと思っています。






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