2009年2月27日金曜日

すばらしい日々

奥田民生ではありません。

ここまでゆったりした日々は、今後の人生でもそうそうないだとうと思い、思い切って満喫することに決めました。

今まで行動行動、行動あるのみで生きてきて、一瞬の隙もなく何かに駆り立てるように過ごしていた日々でしたが、最近はここ1週間程、ほとんど近所しか出歩いていません。なんか太ったような気がするので、軽くジョギングもして、近所の意外な面を発見したり。雨上がりの夕方ジョギングをしていると、猫やら子供、近所のおばさん達が川辺でおしゃべりを楽しみ、なんかいい雰囲気なんですよ。こんな感じの日常ってあったんですね。なんだかほっとします。

今は梅の季節のはずなのに、今年は温かかったのか一部の桜が同時開花。
こんな事に気づくこともできます。

最近、母の代わりに私が夕飯を作って待っています。でかけないので、冷蔵庫にあるもので。
ここ一週間の献立は、ラザニア、ハンバーグ、コロッケ、白菜と豚の蒸し煮。
意外にコロッケが好評でした。鶏ガラでスープを取ったので、明日はパエリアを作ってみるつもり。

そろそろ外にでてみようと思い、明日は原美術館で開催されている「ジムランビー:アンノウン プレジャー」展に行ってみようと思います。とても好評なので楽しみです。そうだ、明日の夜は昔の仕事仲間から突然お誘いがあったので、夜は東京か。パエリアはあさってにしよう。






2009年2月25日水曜日

台湾の展覧会

1月のことですが、台北市立美術館 Taipei Fine Art Museumで1月24日から3月29日まで開催している「Mind as Passion」展にセレクトされた映像作家、松本力さんの通訳兼アシストで台湾に行ってきました。

台北市立美術館 Taipei Fine Art Museumは、1992年から始まった2年一度開催される台北ビエンナーレの会場として有名ですが、Mind as Passionは、2008年9月13日から2009年1月4日まで開催され、大好評を得ていたビエンナーレ直後の展覧会の為、とても期待された展覧会であり、キュレーターを始めスタッフ一同そのプレッシャーをタイトなスケジュールで見事に乗り切っていました。

松本さんのインスタレーションが一番仕上がりが遅く、なんとレセプション当日の昼までかかって終わらせました。私は立場上、なんとか時間を引き延ばす交渉に交渉を重ね、キュレーターの方の愚痴やらお小言を聞き、足りない工具の調達、慣れない(ほとんど喋れない)中国語で大工さんと意思疎通を計り、アーティストの要望に答えながら、自分でできる部分は自分で作り(勢いあまって、私も作品制作の手伝いをしてしまいました)、非常にてんぱった状態をなんとか冷静にきりもりしました。台北どころか、台湾自体が初めてだった私ですが、初日から連日連夜美術館でインスタレーション作品の制作に携わり、おまけにデジカムを回してアーティストの同行を追ったりで、自分が一体台湾台北市のどこら辺にいるかも分からず、結局最後までわからなかった、という具合でした。

唯一台湾らしさに出会ったのは、夜中の1時過ぎまでやっている、台北名物の屋台「夜市」で毎晩夕飯を食べた事。台湾のレストランは早めに終わってしまうので、夜遅くにお腹がすいた人は台北市の何カ所かにあるこの夜市で夕食を済ますそうなんですが、私たちも早めに閉まってしまうレストランには当然一度も行けず、屋台通いの日々でした。私は内蔵系はレバーくらいしか食べられませんが、ホルモン系好きな人は好きなだけ、ありとあらゆる得体の知れないものを籠に入れ、スープで煮てもらってヌードルやワンタンと一緒に食べられるので、いいと思いますよ。

最終日前日にある事件が起こり、私とそのキュレーターは仕事以上に友情関係が芽生え、私がレセプションに参加できなかった事を心から残念に思ってくださり、私としては大変ありがたい思いでいっぱいになりました。その後、レセプションは大成功だったと、松本さんやキュレーターから聞きました。もう一度会期中に訪れて、客観的に自分の携わった作品を見てみたいと思っています。






2009年2月24日火曜日

継続はチカラなり。

継続はチカラなんだと思います。

そして、何かを始める、という事は単なるキッカケなんだと思います。

何かを始めて、それを続けることがその人の本当の意味でのチカラになって行くんだと思います。

非常にシンプルな事なんですが、実行するのは非常にエネルギーを要します。

しかも、誰も強制していない事を始めて続ける、という事は勇気さえ伴います。

誰もやれ、と言っていないのに、
何かに駆り立てられ、
やり始めたはいいけど、
世の中の時間の流れのせいなどにして、
自分に言い訳しながら、
いやいや、言い訳ならまだいいほうで、
無かったことにしてしまうことは、
もうやめようと思うわけです。

継続はチカラなり。

マイアミのアートフェア




随分前になりますが、12月初旬にArt Basel Miami Beachに行ってきました。「行ってきました」というのは、「参加してきました」という意味です。3ヶ月だけバイトしていたギャラリーでアシスタントとして出展の準備〜販売アシスト〜最後のパッキングまでを体験してきました。

泊まっていたホテルの前のストリートを中心に街全体が「アート一色」となり、ホテルの前後左右(ちなみに後ろはビーチでしたが、ビーチでも)連日連夜のお祭り騒ぎが繰り広げられ、夜な夜な道行く人は最高のドレスアップをした人で埋め尽くされ、なんというか、クレイジーな一週間でした。

Art Baselとは、1970年にスイスのバーゼルで始まった世界のトップアートフェアです。ギャラリーが一同に集結して、取り扱う作品を個別に展示販売するアートの見本市。そのアメリカ版がArt Basel Miami Beachです。メインのバーゼル以外でも、サテライトフェアといって、その期間中に同時期開催するフェアがいくつもありますが、私が参加したのはそのサテライトフェアの一つ、NADAでした。

アートフェアといったら、日本人だと東京の国際フォーラムで開催されているアートフェアをつい想像しがちですが、ああいう一つのコンベンションセンターで行われるものではなく、本当に街全体を巻き込んだカルチャーイベントと言える、そんな雰囲気です。日本だと、規模的には、東京近郊で行われる花火大会が隅田川をメインとして、その他の大会も一気に全部集結して1週間続く、とかいった印象。ある情報によると、プライベートジェットで駆けつけたビリオネラーは200機を超えたそう。アメリカのサブプライム問題に不安を抱きながら開催され、連日アートジャーナルが各ギャラリーに届けられ、市場をにらみつつ、夜のクレイジーなパーティーとはうらはらに皆じっくりと商談をまとめていた、というのが印象。

私も生まれて初めての体験だったので、最初の2日〜3日は色々なパーティーに参加したものの、最後の3日間はぐったりして、一人で白ワインのボトルを空け、連日同じトルコ料理やで一人で夕食を取るありさま。一人でゆっくりと誰にも邪魔されずにワインに酔いしれていると、そこはアメリカ。やはりアート関係で来ている一人夕飯している人が話しかけてきて、不景気の話を肴に少しだけ盛り上がったりはしました。

西洋では高額なアートを買う、ということは、シャネルやヴィトンを身にまとい、豪華クルーザーを所有し、高級リゾートに別荘を持つのと同じステータスの証となり、ライフスタイルの一部となっている、とは本やその他の情報等では読み聞きして知ってはいましたが、まさかこれほどまでのメジャーな一大イベントとして確立されている様をみると、日本は昔も今も極東の孤島なんだなという思いがこみ上げてきました。

メジャーを知り、マイナーを行く。

そんな言葉も浮かびあがってきました。