2008年5月25日日曜日

アートとわたしの出会い パート1

私とアートの出会い、それは私が一人暮らしをしていた東京都目黒区緑が丘の近所に絵の教室を開いていた、谷口登茂子さんとの出会いからでした。

きれいに花を飾り、アート作品が飾られている室内が見られるほど大きい窓が取り付けられているスタジオ風のスペース。

毎日そこの前を通る度、「明日こそは」と決心し、中にいる人に声をかけようとしてはためらい、そして、1年が過ぎていました。

やっとの思いで電話して会う事になり、あのスタジオ風の中に入ってみると、そこには鉄と水彩から成る抽象画が何点も飾ってあり、それは見るものを一瞬でひきつける力のある作品でした。

なんというか、心が奪われました。

それから、毎週土曜日には絵を習いに通い、そんな日々が続いていると、その先生のスペインでの個展があるという。一緒に行く事になり、絵の搬出、海外でのトラブル解消を買ってでて、今思い返せば、本人は気付いていなかったのですが、それが私のキュレーターとしての発の仕事となったのです。

ある日、その先生から「本気で私の仕事手伝わない?」と言われ、それまで、私は何の迷いもなく、広告代理店で広告のプロデューサーに従事していたけど、そういう道もあるのかな、と思い始め、それは私にとって、ある意味ショックではありました。

そう思い始めたのを皮切りに、怒濤のように私の広告での仕事に難関に次ぐ難関が現れ、本当に疲れきってしまい、ある出張中のオーストラリアの片田舎で、泊まってるモーテルの近くの芝生で海を見ながら、登茂子さんに携帯から国際電話をしました。

「登茂子さん、私、会社辞めて、アートの世界に行きます」

なんの経験も、保証も、約束もない世界。

コネクションもなければ、本当に何もない。

自分から、上下左右 何もわからない世界に飛び込もうとした時、何故か不安はありませんでした。



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