2010年12月14日火曜日

丹野直人「シブヤスタイルVol.4」に参加!



丹野直人が、西武渋谷店で開催される「シブヤスタイル Vol.4」に参加いたします。

次世代のアーティストを紹介する展覧会として第4回目を迎える「シブヤスタイル」には、60名程の若手アーティストが参加し、ペインティング、ドローイング、立体、陶芸など様々な作品が展示されます。

シブヤスタイル vol.4


会期:2010年12月16日(木)〜12月26日(日)

会場:西武渋谷店 B館8階 美術画廊

   〒150-8330 東京都渋谷区宇田川町21-1

   http://bit.ly/fIaSGs





緒方陽一個展「Pony E'rosif」が開催!


「山猫」2008年 紙・水彩・ファンデーション・ミクストメディア 30 x 39.5 cm


緒方陽一の個展「Pony E'rosif」が湯島にあるRoid Works Galleryにて開催されます。

オーピニングは12月19日(日)の17:00〜です。当日は、モデルに緒方作品の彫刻「ヘッドドレス」を装着させ、パフォーマンスが繰り広げられ、緒方の独特の世界観が堪能できるはずです。是非足をお運びください。


Pony E'rosif


アーティスト:緒方陽一
会期:2010年12月19日〜12月25日
オープニング:12月19日 (日) 17:00
会場:東京都文京区湯島4丁目6-12-1F
TEL:03-3812-4712
営業時間:会期中無休 12:00 – 21:00
http://www.roidworksgallery.com/







2010年12月12日日曜日

台湾でのハートウォーミング


11月中旬に台湾に行って来ました。もちろん出張です。
今回の出張は、単純に営業目的のためだったので、経費を押さえる為に安宿を決めたんですが、これが本当に情けなくなるくらいの安宿で、窓からのすきま風に悩まされ、机においたなめかけのキャンディーに虫が湧いていたのには、本当にぞっとしました。唯一救われたのが、ベッドのシーツと布団が清潔だったことくらいです。

台湾の営業活動は、予想通り、、、というか、さんざんな結果となり、本当に身も心もぼろぼろになっていました。これは出張最終日に、台北でも有名なギャラリーから得た情報なのですが、日本アートが何故受け入れられないかと、とっとつと説明があり、彼が体験した事や言っていることは彼にとっても真実だし、それ故の結果かとも思い、一方で納得し、一方では納得できない鬱々とした気持ちをずっと抱えていました。一方、仕事とはうらはらに台湾にはいい友達の縁があり、台北をベースにしていたのですが、台中の、それこそ台湾で一番いいギャラリーの一つ「Da Xiang Art Space」のオープニングに招待され、台中まで足を運びました。新幹線で約1時間、重苦しくていやな雰囲気に包まれた台北から、気候が温暖で開放的な台中へと移ったおかげで、鬱々としていた気分が一気に晴れ、持って行った冬物のコートを投げ捨てたい気分にかられました。

Da XiangのオーナのChungさんは、トロントに移住した中国人フォトグラファーの段岳衡さんの個展を開催し、ギャラリーだけの展示に留まらず、Volkswagenの台中での2店舗でも展覧会も開催し、本当に精力的にこの才能溢れるアーティストを支援していました。Chungさんは言ってました「このアーティストが台中に浸透するまでまだまだ時間がかかると思います。でも、辛抱する事もアーティストを広めて行く行為には重要なことなのよ。」




このアーティストには、30代の娘さんが同行していました。彼女は、ご両親が住むトロントとは別に、自身の勉強のために北京に滞在し、ギャラリーで彼女自身のキャリアを育んでいるそうです。ギャラリーには内緒で父の為に台中に同行し、一生懸命お父さんの功績を写真に収めていました。この台中で最も優れたギャラリーでお父さんの個展を実現したのは、彼女自身がDa Xiangに働きかけ実現したと言います。本当に献身的にお父さんの裏方をしている彼女を見ていると、私も5年前に亡くなった父の事を思い出し、何故だか涙が止まりませんでした。




私は彼女とはうらはらに、生前父の事が嫌いでした。小さい頃、洋服のブランドのオーナーをしていた父は、横浜の家に週何回しか帰宅せず、会えばお小言ばかりだったので、あまり父を慕っていませんでした。結局、突然言い渡された大腸がんの発見が遅く、一旦手術をしたものの、余命宣告のあったちょうど6ヶ月の終わりに息を引き取りました。亡くなってからしばらくして、私は本当に父の事を愛していた事に気づき、気づけば、父が生前思いをはせていたアートの仕事に私自身が従事し、また、アパレル方面の仕事もさせていただき、父には息子がいなかったので、私が全て父のしたかったことを受け継いでいるのか、などと考えると、もっと生前協力し合えたのではないか、という思いがあり、このアーティストの父娘に自分の姿を重ねて想いが膨らんでしまったのかと思います。

ギャラリーの人やこの父娘は、私が突然泣き出すものだからびっくりしていましたが、一緒に泣いてくれました。それこそ、抱き合って。ちょっと恥ずかしいですが、みんな家族の愛だったり感動だったりは、あまり表に出せないのが、きっかけがあるとその想いって簡単に表面化するものなんだと、別の視点から改めて思いました。

台湾の市場は、今、日本のアートにあまりいい感情を持っていない事は事実のようです。それは、質とかそういう問題ではなく、過去3年間程に日本のアート関連事業が台湾市場に向けて行ってきた事への失望がもたらした結果なんだろうと思います。しかし、私は私独自で誠意を持ってやっていけば、時が経ち、きっと道は開けると信じています。現に、少なからずではありますが、今回の出張で道は開かれつつあると確信する部分があったからです。現地に足を運び、独自の感性でリサーチしないと分からない部分が色々あるんだな、という事を今回の旅で思い知らされたし、きちんと別にご褒美ももらって帰って来れたのは、今の私には充分過ぎるくらいの収穫でした。






GUGIZM @ SOURCE in 上海



穴薪ペインティングの個展「GUGIZM」のアテンドで上海に行って来ました。





穴薪ペインティングは、実は、別名でコンテンポラリーアーティスト「比巴」として、香港、シンガポール、上海で既に活躍しているんですが、比巴としての契約ギャラリーであるArt + Shanghaiのスタッフが総出でお祝いに駆けつけてくれました。




SOUCEのスタッフも皆いい人達で、世界各国のスケーターシーンを愛する人達でお店が運営されていました。ドイツ人、アメリカ人、マカオ人、上海人と、とっても国際的でした。しかも、みんな、中国語が上手かったです。すごすぎます。




実を言うと、上海に来てから10月くらいからずっと引いている風邪をこじらせてしまったようで、なんと、オープニング終わりの22時まで会場にいられないほど疲労困憊し、途中で帰宅するという大失態をおかしてしまいました。本当に、二度とこんな事がないように、しばらく日本で体力を回復させ、免疫力を上げる生活を心がけようと、真剣に思っているところです。ただ、SOUCEのスタッフやアーティストの穴薪さんらは、みないい人達で、私の事をとても心配してくださり、人の温かさにも触れる事ができました。でも、だめなのもはだめです。はい。

でも少しだけ言い訳をするならば、成田から上海に入る時、濃霧で上海に着陸できず、韓国のジェジュ島に引き返し、給油する為に三時間飛行機の中で待機し、大阪に引き返す事態が起こったのです。デルタだったのですが、何故引き返す事になったのかは未だに不明。大阪に着いて、用意されたホテルにチェックインしたのが朝の5時半。2時間程度の旅の予定が、12時間の長旅になってしまったのも風邪をこじらせた原因かと、今では思っています。

風邪をこじらせたおかげで、本当に本当に辛い日々が続きました。せっかく上海の友達が私の歓迎をしようとしてくれていたにもかかわらず、殆ど何処にも行けずにひたすら仕事と泊まらせてもらっていた友達のアパートの往復。しかも、北京にも行かなければならず、北京に行く朝、このまま倒れたらどうしようと真剣に行くのを迷うくらい具合が悪化し、初めて手を合わせてお祈りをしました。そうしたら、「歩けないか?」「立てないのか?」という声が聞こえたような気がして、そうすると、どこからか少しだけエネルギーが注ぎ込まれたような気がし、立てて、歩けるようになりました。空港に行く1時間前の出来事でした。そして、北京に空港に着く頃にはすっかり具合が良くなっていたんです。なんともキセキみたいなお話でしょ?

今回の出張は、仕事面においては体の具合に反比例するかのようなすばらしい出会いに恵まれ、全アーティストの来年の展覧会スケジュールをこぎつけてきました。普通、1〜2名洩れるのですが、今回に限っては全員です。しかも、お休みしているアーティストにまでオファーが入り、こちらとしては嬉しい悲鳴です。

なんとか来年のスケジュールの段取りもできたので、後は、無事に年越しができるよう体力を回復せねば。

あ、そうそう。来年には「GUGIZM」が北京のSOUCEにも巡回する予定ですので、日程分かり次第また告知します。

とり急ぎ、上海レポートでした。

GUGIZM